『盤上のアルファ~約束の将棋』 第1話

『盗まれた顔』が終わって、寂しさを感じるヒマもなくスタートしました!
ありがたいですね~

全4話というのがもったいないくらいいいキャスト、いい雰囲気で始まったドラマ…でも原作のボリュームを考えるとちょうどいい塩梅なんだろうな(原作未読です)。


潔癖症の秋葉とは到底性格が合わなさそうで、いきなり家に住み着く図々しい真田(上地くん)のことが「大嫌い」だと思っていたのに、いつしか彼の将棋に対する真っ直ぐな熱意にどんどん引き込まれていく秋葉…1話の中でそこまで描かれたけど、とても自然でしたよね。お話としても、演技も。
役としては、やはり物語上の戦う主体は真田なので、真田役の方が美味しい役に見えるなぁとも思うけど、自然に真田という男に引き込まれていく秋葉の演技を見ていて、これは玉木くんの受けの芝居も存分に楽しめる役になるなと思いました。

このドラマ、いま絶賛再放送中の『あさが来た』の佐野プロデューサー作品なんです。
少し前の放送でちょうど炭坑の落盤事故のエピソードでしたが、そこで新次郎の名台詞があったでしょ。

「負けたことあれへん人生やなんて、面白いことなんかあらしまへん。
勝ってばっかりいてたら、人の心なんてわからへんようになります」


この『盤上のアルファ』はまさに「負けた」ところから始まるドラマ。
そして主人公の秋葉は、おそらくこれまで「勝ってばっかり」でここまでやって来た人なんじゃないかな…受験も、就職も、仕事も、恋も。だから、恋人が何を考えているか、後輩や上司の気持ちも、何にも気にしない、わからない。
そんな彼が、初めて負けた。さぁ、どうする?というのがドラマのスタート地点。

秋葉は社会部のエースから文化部へと移動を命じられるとき、あからさまに「お前が嫌いだから出て行け」という勢いで追い出され、リングの外へ放り出された。勝手に婚約間近だと思ってた恋人にも振られた。プライドも自信もズタボロになった男が、そのままリング下でクサるのか、それとも再びリングに上がって自分の戦いを始めるのか。
秋葉は「負けてどん底に落ちた男」真田と出会うことで、自分の新しい戦いに意味を見つけられるのかもしれない。そんな予感を感じさせてくる第1話でした。

そして、佐野Pは、新次郎に言わせた名台詞を秋葉にどう体現させるか、それを玉木君に託してくれたのかな。なんて思っちゃいました。


それと、元社会部記者としての秋葉ならではの目線で、将棋界の厳しさや面白さが語られるということも、このドラマの魅力なんだなぁとも思います。
千田師匠の家で真田の生い立ちを聞かされ、帰宅して真田の将棋への熱い熱い思いを聞かされ。
ここでの、秋葉の心情がジワジワと変化していく様子、玉木くんの繊細な演技、表現、とても良かったです。
そして、プロ昇格を懸けた三段リーグ最後の対局に挑む天野君を見守る秋葉のモノローグ。

「才能、運、生まれや育ち。この世界は不平等なものであふれている。
その中でも一番不平等なのは、時間だ。(中略)
時間は強い者には穏やかに流れ、弱い者には頬をぶつように流れる」


この視点こそが、社会部のエースだった秋葉ならではの視点なのかなと感じました。

このドラマはプロ棋士を目指す真田の戦いが見どころの一つだけど、負ける苦しさを味わった主人公秋葉が、記者としてもう一度社会においてどう戦うのか、が大切なテーマのはず。
2人の戦いをじっくり見せてもらいましょう!


今回は『あさが来た』の佐野Pの作品ということで、近藤正臣さん、野々すみ花さんというあさ来たメンバーが顔を揃えてらっしゃいます!そして音楽も実はあさ来たメンバーの林ゆうきさん。
野々すみ花さん演じる小料理屋で3人が同じ画面に映っているのを見ると、なんだか胸がいっぱいになっちゃった…美和さんのお店に正吉お父ちゃんと新次郎さんで来てるみたいで
玉木くん、京都弁ではんなりと話す近藤さんにつられたりしないのかな~なんちてー。

近藤正臣さん演じる将棋の千田師匠、さすがに風格があって台詞の一つ一つが沁みるなぁ。
野々さんは第2話で真田との意外な過去が語られるとか。野々さん演じる女性は、女性らしい色気と、一本筋が通ったような凛とした心意気を感じさせます。

そして、上地雄輔くん演じる真田信繁。
将棋を指すという動きのない演技で、闘争心とか野心とか、他の棋士達とは違う真田の野性味あふれるキャラクターを表現しなければならない、難しい役だと思います。
私は上地くんの俳優としての姿をあまり見たことがなくて(「のぼうの城」くらいかな)、あのクイズ番組でおバカ代表だった頃くらいしか知らなかったんです。正直どうなんだろうと思ってたんだけど、フォロワーさんからとてもいい演技するよ~と教えてもらっていて、今回、納得しました。ちゃんと俳優さんじゃん!←失礼
いやほんとに、お見それしました。堂々と玉木くんと渡り合っていたよね。あの風貌もあるけど、野生の野武士のような荒々しさと、生来の素直さがいい感じにブレンドされて、真田のキャラクターを表現しているなぁと思いました。
20年来の友人としてだけでなく、役者としてガッツリ共演できたこと、玉木くんも本当に嬉しかったんだろうなぁ。2人のいい空気感が、演技の上でいい呼吸を生むことを期待しています


お話、ドラマとしてももちろん面白いんだけど、秋葉はまぁかっこよろしおすなぁ!!
恋人の恵子の気持ちなんか全くお構いなし、上司の話によれば後輩の面倒も見ない、唯我独尊「勘違いのうぬぼれ王子」!
でもアラフォーになって王子呼ばわりされても全く不自然じゃないって凄くない?
イライラしてソファを蹴り飛ばす脚の長さよ!動きの綺麗さよ!
たびたび秋葉の顔がアップになるたび、心配そうな瞳に引き込まれて「はぁ~~」と見惚れております
スーツ姿、ワイシャツ姿+パッツンパッツンの厚い胸板もたっぷり堪能してます

そしてナレーションも。ツイッターで「のだめっぽい」という声がチラホラあったのは、玉木くんのナレーションがあったのもその理由かもね。
玉木くんの落ち着いた声で将棋のルールを説明してもらえると、聞き惚れて頭に入って来ません…じゃなくて、すんなり入って来ます!ほんとに!


ああ本当に、たった4回で終わっちゃうのもったいない!
でもだからこそ、じっくりしっかり堪能します楽しみますー










この記事へのコメント

  • パープルポテト

    すももさん、こんにちは。玉ファンとしてはNHKでは佐野Pに注目しますよね。佐野P作品の玉木くんって「ピュア」な感じがします。『氷壁』とか、『桜ほうさら』とか。新次郎さんはもう少し陰影複雑ですけど。そして、新しい撮影・放映技術が開発されるとすかさず玉木くん。『氷壁』は確かハイビジョンだったと思うのですが、『桜ほうさら』は初4Kでしたよね。
    『盤上のアルファ』はテンポがいい!文化部将棋担当に回されても思ったよりイジけている時間は短くて立ち直るし(まあ、だからこそ優秀な記者なのでしょうね)。秋葉のもとカノ(ですよね、一応ふられた格好だから)にイケメン棋士が絡んでくるという展開は原作にはなかったので、楽しみです。
     すももさんも書いてらっしゃるように、秋葉のナレで解説してくれるのはと~っても嬉しいです。これによって将棋に詳しくない人にも耳にはいってきます。もちろん真田も応援しますが、秋葉のこれからもイロイロありそうで、期待しています。
    2019年02月08日 12:22
  • トマト

    すももさん、こんばんは。
    真島以来の白戸キャラに、どっぷりと嵌まっていたはずなのに、翌日からの秋葉玉にコロッとぐさっ~!と魅せられてしまいました。 
    以前からこの作品なら玉木宏を起用だと動いてくださる佐野元彦Pさんに感謝しかないです。
    玉木くんの魅力を全て知り尽くしておられる方ですものね。 几帳面過ぎる俺様キャラが一途に将棋を愛する真田に出会って、秋葉自身も変わっていく様を、セリフが少なくても心の機微を眼差しの優しさで伝わってくる温かい人間味溢れるドラマです。
    野武士のような熱量のある真田は美味しい役どころ。
    対して主役なんだけれど少し脇依りな秋葉玉の立ち位置が素晴らしくて作品が際立っています。
    こういうのって玉木くん演技巧者になったなぁ(上からごめん) ナレーションが耳に心地よく将棋物語がすんなりと入ってくる。
    登場人物、みんなの言葉が優しくて男のドラマなのにほっこりとします。
    水明でやけ酒を呑む長い指でグラスの待ち方のカッコ良さ(玉オタならいつも感じてる!)
    千田師匠が言う「師匠と弟子の間には紙っぺら・・・それだけにな残りおる。ここに」気迫と存在感溢れる近藤さんの魅力!流石ですよね。
    始まる前から上地雄輔くんがインスタに上げていた、40才を前にした男のいたずらっ子の仲良しぶりホント2人が可愛くてニヤニヤしてまうわ。
    たった4話が残念な所ですが、だからこそギュッと中身が濃いドラマですね。もうリピリピしていても飽きません。


    2019年02月08日 18:34
  • すもも

    >パープルポテトさん
    佐野P及びNHKの、玉木君への信頼を感じますよね。玉木君をみているといつも感じるのは、真面目であることの尊さ。一つ一つ生真面目に、期待に応えていくことの大切さ。エキセントリックな役やキャラクターで押していけば目立つしチヤホヤもされるけど、そうすることで自分自身が無駄に疲弊していったり人に対して誠実に向き合えなくなるのかもなぁと、最近事件を起こした某俳優を見て、そして我らが玉木くんを見て思いました。

    このドラマが地上波連ドラ並みに全10回とかだったら、秋葉ももっといじけたりクサったりするエピソードが無駄に長かったのかもしれませんね。全4回は短くて寂しいけど、却って演出に無駄がなくていいのかも。
    2019年02月11日 02:26
  • すもも

    >トマトさん
    佐野Pには感謝感謝ですよね。玉木君の良さを存分に理解してくださっていて、これからもずっと玉木くんと一緒に仕事したいとおっしゃってくださって。一作一作、真面目に誠実に、そして確実に良い仕事をして来たからこそですが、この信頼がありがたいです。
    将棋の世界に生きる人たちがこのドラマの真ん中に立っていて、秋葉は主人公だけど彼らを一歩引いたところから見つめる立場。だからお芝居も、受けの芝居がメインだし、人と人をつなぐ役回りですよね。視聴者の目線に近い場所にいるのが秋葉なんだなと思います。だから真田を見て変わっていく秋葉に、私たち視聴者もきっと自分を重ねて見ていくことになるんだろうなぁ。自分もしっかりしようとか、自分も変わらなきゃとか。正統派の役者だからこそできる役、玉木くんだからこそ説得力をもって演じられる誠実な演技を期待されているんだと思います。
    真田と秋葉が絡んでいるシーンは、カットがかかった時2人がどんなふうに笑いあっていたのかなぁとかまで想像しちゃいますね。
    2019年02月11日 02:35

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